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釧路市 大藤 悦子(花歩 5.3.8)

花歩、入学おめでとう

 平成5年3月、春の輝きがあふれ、真っ青な空に白い鳥たちが飛び交い、まるですべてのものが祝福してくれているような朝に、二女花歩は生まれました。ダウン症ということで、その頃のショックはひどいものでしたが、1才半で心臓の手術をし、1ヶ月に1度の心臓の検査、中耳炎を繰り返したりと病院通いも多く、また長女も小学校1年生になったばかりで十分手をかけてやることもできず、私もフルタイムの仕事をかかえてと、ふり返るといろいろなことがありました。

 ダウン症の子供は、体が弱いとよく聞くので、1才になったときから保育ママにあずけ集団になれさせなければとの思いから、夫が平日休みの日に、市の療育センターや民間の託児所、夜間保育園の保育園開放の時に連れて行きました。4〜5才は、市立の保育園の障害児枠に入ることができ、良い先生に恵まれ、のびのびと成長することができました。 就学にあたっては、特学か養護学校かで、ずいぶん悩みましたが、仕事柄どちらについても情報を得ることができたので、養護学校を選択しました。この選択が、是か非かについては、これからの花歩の成長を見なければ分かりませんが、どこの学校に入るのかが最終目標ではなく、「花歩にとって何が必要なのか。」「花歩にとって身につけさせたいものは何なのか。」そのことを常に見失わないようにして、そのための手段として学校があると考えたいと思います。また、養護学校で個に応じた指導を受け、私の勤務が終わるまでは、民間の託児所で集団に入れ、現在伸びつつある言語面を強化していこうと考えているところです。

 生まれた時は、「私にダウン症の子供が育てられるのだろうか。」という不遜な思いもありましたが、「子供は自ら育ちゆくもの、親は適切な援助の手を差し伸べるべきもの」ということをこの6年間の子育ての中から実感しているところです。また、仕事についても、家族のことを基本に努力し続けることが、私の人生にとってもきっとプラスになるのではないかと思っています。

 入学を楽しみにして、「カホ」「ロクサイ」「イチネンセイ」等、かわいくおしゃべりしているおしゃまな女の子を、今日まで支えて下さった多くの皆さんに心から感謝しています。

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根室市 根本 由美子(遥 5.2.4)

小学校入学

 4月7日無事に娘・遥の小学校の入学式(北斗小学校・つばさ学級)を終えました。

 大きな大きな荷物が肩からスーッと落ちていったような気がします。

 幼稚園での2年間の生活でいろいろな行事を娘なりにこなし、少しずつではありますが成長し、たっぷりとぬるま湯につかっていた園生活から見知らぬ人のたくさんいる学校へ。

 娘と2人まったく知らない所へ“ポン”と置かれてしまう程の戸惑いと緊張と…。どんな小学校生活を送るのか、ちゃんと学校でやっていけるのか、なんて事より産まれてから園を卒園するまでのこの6年間が私達にとって一つの節目というか、区切りというか「やっと一つ乗り越えた!!」って感じです。

 これからいくつ山を越えるのか、越えられるのか等いろいろと考えると眠れなくなる程ですが、今、就学前のお母さん達にひとこと言えるとしたら、この子は歩けるのか?!話せるのか?!幼稚園などの集団生活ができるのかと、いろいろ悩んでいる人も多いと思いますが、絶対大丈夫ですよ。ちゃんと歩けるし、話せるし、集団生活もできるし、ただ一つだけ長く見てあげること。あと半年、あと1年、先を見ながら育ててあげて下さい。

 私もまだまだこの子を育てるのには経験不足、勉強不足ですが、少しでも昨日、今日、ダウン症の子どもを産んだお母さんの助けになるような、救いになるような事ができればと思えるようになりました。

 とにかく今までの6年間たくさんの人に助けられ、励まされやっと小学校に入学できました。ありがとうございました。

 そして、これからも親子共々、よろしくお願い致します。

根本 遥ちゃん
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