以都、高校生になる
4月10日伊達高等養護学校の入学式がありました。
親から離れての寮生活の始まりです。入学式の日、一日はあわただしく時が流れ部屋の整理もすべて終り、自宅のある苫小牧へ帰る時が来ました。不安・寂しさ・切なさ・その他の沢山の思いで胸が一杯になり、涙が溢れ出して止まらなくなってしまいました。
以都に涙を見せたくなくて「金曜日に迎えに来るので待っていてネ」と言って、寮の先生への挨拶もそこそこに部屋を飛び出してしまいました。
午後から仕事を休んで来てくれた主人は、以都を残して帰ることを思い、寮に入ることさえ出来ず、目を赤くして車の中で待っていてくれました。
幸いなことに同じ中学から入学した子のお母さんが一緒に乗って帰ることになり、帰りの車中はあまりメソメソすることなく過ごせました。
さて、待望の金曜日。以都を迎えに行きました。ニコニコ顔の以都がいました。1日目の夜、泣いてしまった事、2日目の朝「私はもう泣かない」と寮の先生に宣言した事を聞き、またまた胸がキュンとなりましたが、家に連れて帰れる嬉しさの方が大きく、2人でルンルン♪♪♪で帰ってきました。
アッという間に日曜日が来てしまい、夕方、寮に送って行く時間になり、「寮に帰るよ、送っていくよ。金曜日に迎えに行くから」と話しますと「アン〜????」しばらく考えて 以都の一言は「そういう事か」。
どうやら寮生活は修学旅行の様に4日間で終わったと思っていた様で、これからも続く事を理解した一瞬の出来事です。不満げな態度ながら、寮に着き、玄関に入ると沢山のお友達と先生方の「お帰りなさい」に以都も「ただいま〜」。こんな風に以都の高校生活が始まりました。
どうぞ私達親子を温かい眼差しで見守って頂けたら幸いに思います。
(苫小牧分会会報「こばと」第73号、6月29日発行より転載)
|
|