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弟の体の中に入って病気を治す
旭川市 Sさん (祐哉 6.7.10)


 長男・小学五年生、次男五歳のときでした。赤ちゃんの感触が懐かしく、もう一人子供がほしいと思っていた矢先、三人目の子を身ごもりました。私たち夫婦はもとより、二人の息子たちも大変喜び出産を楽しみにしていました。

 今度は女の子がいいなと比較的安産だった『その子』は期待外れの男の子でした。それでも五体満足で生まれてきてくれたことに感謝し、三男の誕生を心から喜んだものです。二日後、医師から想像もしていなかった言葉が出ました。「心臓が悪く、ダウン症の疑いがあります」と。目の前が真っ暗になり、両足が宙に浮いているようでした。

 検査の結果が出るまで『嘘だ、何かの間違いだ』。口では言い表せないような、不安な毎日を送っていました。三週間後、検査の結果はその通りのものでした。目の前に置かれた現実を受け止めることができず、泣き崩れ絶望的な気持ちになってしまった私でした。

 主人は「千人に一人、こういう子が生まれてくるなら、ほかの家では育てられない。でも、うちなら大切に育てていけるからこの子はうちにきたんだよ」と、すんなりと受け入れているようでし た。主人がとても大きく見えました。数日後、私の気持ちが少し冷静になったとき、二人のお兄ちゃんたちにわかりやすく、ダウン症という障害をもって生まれた弟のことを話しました。

 「弟が可哀想だね」と言った長男の一言から、家族で助け合って弟を守っていこうと話し合いま した。それでも私の気持ちの中では、まだ三男を受け入れられずにいたのです。

 ある日、夕食をとりながら、アニメ『ドラえもん』を見ていたときのことです。長男が「どこでもドア(このドアを開けると、どこでも好きな所へ行ける)が本当にあったらどこに行きたい?」 と聞いてきました。主人が「ハワイがいいなぁ」と言い、少しの間ハワイの話しで盛り上がっていました。

 「お母さんは?」と聞かれ思わず「お母さんは…天国に行きたいな…」と言ってしまったのです。 その場が一瞬にして白けました。そのときです。助け船を出してくれたのが次男でした。「僕は弟のからだの中へ入っていって病気を治してあげたいな」と言ったのです。

 そうでした。三男は望んで障害をもって生まれてきたわけではないのです。本当につらいのは私だけではないんだ…。わずか五歳の息子にこんな当たり前のことを私は教わったのです。子供ならではの発想で、私の目を覚ましてくれた次男も、小学校六年生になります。元気に六歳を迎える三男と、そして弱気で情けなかった私の強い味方です。

 この手記は北海道新聞出版局「長く心に残り、自分の生き方を決定づけた一言」の応募作品で 『私を変えた一言』上下二巻として出版された本の中に掲載されています。

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高校2年のめぐみは今
厚真町 Sさん (めぐみ 58.4.25)

 伊達高等養護学校2年になっためぐみは今、現場実習で頑張っています。

 入学の頃は、ちょっぴりホームシックになり、送って行った時など、寂しそうに寮の窓から帰ってゆく親を見ていたのですが、2年になると先輩としての自覚も見られるようになりました。家での生活では、ほとんどが親まかせの姿勢だったので、心配も数多くあり、先輩達の様に自分の身のまわりの事を、きちんとできるかどうかと、不安からスタートした高校生活。でも、夏休み冬休みの様子をみどて、どんどん高校生らしくなり驚きました。寮の中で、同室の友達とけんかもします。いつもな ら、ヒステリックにどなっているか、だんまりを決めこむか彼女のスタイルは決まっています。しかし、高校生活に入って他人との暮らしの中で、自分が折れる事も覚えた様です。

 今は2度目の現場実習で、初めて出会った人達の中で仕事の体験をしていますが、みなさんとの人間関係や労働意欲が、彼女の将来に大きくかかわるので、親も先生方も力が入ります。

 2年生のうちに、進路について親の希望を決定し、3年生で就職活動という説明もあり、今は、時間をとっては入所施設など親子で見学して回っています。何より本人が、どんな仕事に興味を持つか、未だにわかりません。彼女が成長してきた17年の間に出会った働く人々は、右も左も健常者で自分も同じような仕事に、とあこがれてきました。能力的にかなり無理な職種を希望する本人に、できそうな事を他に発見してほしいので、連れて歩くようにしています。

 私たち親子の情報集めは始まったばかり・・・ 就職難の時代で何かと厳しい情勢ですが、あきらめず、まだまだ足を使って、意欲的に仕事に向かえる明日を探そうと思っています。

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はじめまして!由雅です
苫小牧市 Kさん (由雅 12.1.28)


 私達夫婦に第2子目が誕生したのは、H12年1月28日です。

 待ちに待った誕生に『あらぁ・おにぎりみたい・・』なんて思っていても愛しくてたまりませんでした。
勿論、現在も変わりありません。

 長男は、やんちゃざかりの3歳です。

 生まれて対面した時、私一人感じていたのは確かでした。でも、退院時、一ヵ月検診時、何も言われなかった事で心の中のわだかまりが消え、家族4人になった喜びをかみしめていた矢先、小児科を 受診した際、心室中隔欠損が見つかり染色体検査をすすめられました。結果が出るまでの一ヵ月間は、毎日気付けばため息ばかり、どこをとって見ても特徴の現れている我が子に、{育児放棄したらどうしよう・・可愛いと思えなくなったらどうしよう・・}と、とても沢山の事を考え悩みました。

 結果は、医師によりゆっくりと解やすく話され、その時、初めて涙がこぼれました。と、同時に振り切ってしまった自分に気づきました。

 現在は、リハビリと定期検診を受けているといったところです。

 これからは、何がたちはだかるか全く解りませんが、今、ないている由雅、笑っている由雅が 可愛い それだけで充分な気がしています。

 頑張って行こうと思っていますので、これからどうぞ宜しくお願いします。

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帯広市 Kさん (陽大 11.2.5)

 いつも小鳩会のメーリングリストでお世話になっています。

 ほとんど顔を知らない方ばかりですが、私のささいな質問にもていねいなアドバイス、参考になります。
24時間相談できるという感じで気持ち的にも心強いです。

 この夏は息子・陽大も体調をくずさず乗り切りました。これからがいろいろ心配ですが、リズムを持った生活をさせて体力をつけたいと思います。とはいえ体調くずす時はくずすんですけどね。

 写真はリンゴをガーゼでまいてかじらせているひとコマです。他にパインや梨という時もあります。 まだ歯が数本というペースなので「噛む力」をつけさせたいと思っているんですが…。ズーズー吸ってばかり…で。



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標茶町 Kさん (文哉 12.4.21)

 5ヶ月半の写真です。あやされると、誰にでもこの笑顔を見せてくれます。

 先日“心臓に小さな穴があるので、4〜5才位で、手術をしておいた方が良いでしょう”と、お医者さんから言われました。でも、そんなことウソだよと思う程に元気に、順調に育ってくれています。

 4ヶ月半で寝返りできるようになり、今は、離乳食を楽しそうに食べています。







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中央区 Mさん (祐樹 12.6.4)

 うちの祐樹ももうすぐ5ヶ月になります。だいぶ首もすわってきました…が、とにかく重たいんで(現在 7.6kgです)なかなかうまくいかないようで、練習のためうつぶせにすると、ヒステリーを起こして泣いてしまいます。

 最近声を出すのがおもしろいのか一人で「アー」とか「ホゥー」とか言ってニコニコしています。私やパパの顔を見て笑ってくれるようにもなりました。パパと二人で完全に親バカになってます。

 まだまだわからないことや不安なこといろいろありますが、マイペースで頑張っていこうと思いま す。

 もう少し大きくなったらいろいろ祐樹の為に私たちがしてあげられることを勉強していきたいと思いますので、その時は先輩ママさんに相談することもあると思いますが…よろしくお願いします。

 写真ちょっといいのが写せたんで(H12.10. 25 撮影。祐樹はカメラが大嫌いなので…なかなかいい写真がないんです)送ります。



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苫小牧市 Kさん (篤志 53.10.8)

 この絵は篤志本人がかいたものでとてもじょうずに描けているので送らせてもらいました。

 ミニカーとブロックが好きで最近はオリジナルのロボットを組み立てて、見せてくれます。
このロボットもそうしたものを描いたものかもしれません。

 また、書くことが好きなようで、本の書きとりをしたり、アイドルのポスターやカレンダーの写し 絵をとったりしています。

 数年前に、アイドルの女の子だと言って見せてくれたのは、それまでのものとはずいぶん違って女の子らしく描けており、その変わりように家族みんなが驚いたものです。

 篤志は市内の「すばる作業所」にバスで通勤しています。中学時代にバスで通っていたこともあって自信があるようで、悪天候の時に送ってあげると言ってもバスで行くと言っているようです。

 近年、帰り道にあるスーパーで晩ごはんやお弁当のものを頼まれて買い物をしてきます。

 朝食時に買ってきた物を指して「これ、おいしいよ」と自慢げに話しています。

 ゆっくりではあるけれど成長している篤志を見るとうれしくなり、新しい発見に家族みんなで報告しあっています。


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