ダウン症を知ろう

赤ちゃんは、両親から23対の染色体を半分ずつ、もらうことによって、それぞれの特徴を受け継ぎます。
しかし、21番目の染色体だけがうまく分かれずに、1本(または、その一部)が余分に赤ちゃんに受け継がれてしまうことがあります。
その結果、心身にいくつかの特徴的な障がいが生じてきます。それがダウン症候群です。この染色体の分離異常が起こる原因は不明ですが、私たち人間が生物である限り避けられない自然現象と考えられています。
また、ダウン症候群は、染色体の分離異常が原因となって起こりますが、ほとんどの場合遺伝病ではありません。(転座型の場合、希に遺伝性の症例と言われています。)

ダウン症候群は、先天的異常であり、世界共通の確率で、700~1,000人に1人の割合で生まれ続けています。

ダウン症候群は、イギリスの医師ダウンによって発見されました。
ダウン症候群の赤ちゃんは、筋肉の緊張が弱く、特徴的な顔貌を持ち、心臓(高頻度)や消火器、目、耳などに合併症を伴うことがあります。
また、感染症に対する抵抗力が弱いため、赤ちゃんの時は、特に注意が必要です。知的発達の遅れや筋緊張が弱いことによって起こる身体の発達の遅れを伴います。
染色体による先天的な異常のため、薬物等で治療することはできませんが、早期訓練、早期療育を、適切な指導のもとで行うことによって、発達の遅れをより少なくすことができるようになりました。また、老化が早いといわれてきたダウン症候群ですが、現在は、医学等の進歩により寿命が伸びてきています。
そのため、今後は青年期以後の健康管理も含めて、いかに豊な人生を送ることができるかが、大きな課題となっています。

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